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小池ひろのり 2003.7.30.更新

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【 議会活動 】

〜 本会議で代表質問!(6月24日) 〜


7 犯罪抑制対策について

 我が会派では、本県における多様化、複雑化する犯罪の認知件数の増加と検挙率低迷の状況を踏まえ、これまでから、「県民が安全で安心して暮らせる治安体制の充実・強化」を求めてまいりました。

 しかし、県警のとりまとめによりますと、昨年1年間の県内で発生した刑法犯罪の認知件数は、戦後最悪の16万4,445件、前年比伸び率は、全国最悪の27.3%であり、治安の悪化は非常に憂慮すべき事態だと言わざるを得ません。

 皆さんは、「割れ窓理論」をご存じでしょうか。

 これは、アメリカの刑事司法学者のジョージ・ケリング教授が提唱されたもので、放置された車には、最初の数週間は何も起こらなかったが、車の窓を壊してさらに様子を見たところ、部品を盗む者が多数現れたという結果が出ました。つまり、「小さな犯罪を野放しにしておくと、だんだんエスカレートして大きな犯罪を発生させてしまう」という理論であります。

 この理論を実践して治安回復に成功したのがニューヨーク市であります。1990年代初頭、犯罪が増え続けていたニューヨークでは、市交通局が地下鉄の落書きを消すことを発表し実践したところ、次第に地下鉄内での凶悪犯罪が減少し始めました。そして、1994年、ニューヨーク市長に就任したジュリアー二氏が、地下鉄で成果を上げた犯罪抑制対策を市警察に導入し、落書きを消し、小さな犯罪の取り締まりを続けた結果、犯罪の認知件数が激減したとのことであります。

 日本でも、2001年、北海道警がこの理論に基づいた犯罪対策を導入し、札幌の歓楽街‘すすきの’をモデル地区に、違法駐車など小さな犯罪を重点的に取り締まる方針に切り替え、犯罪の発生件数が12%以上も減少したと聞き及んでおります。

 兵庫県警も事件、事故が頻発し、現場の警察官はその対応に追われ休む暇もない大変な日々をおくっておられることと思います。しかし、犯罪の後追いだけでは、ますます事件、事故がエスカレートしていくように思えてなりません。

 小さな秩序の乱れが大きな乱れを生みます。車上狙いや車の傷つけ、公共物等への落書きなどの軽犯罪行為に対し、地域防犯組織等と緊密な連携をはかり、声掛け運動や取り締まりを強化することにより、ひったくりやおやじ狩りなどの犯罪発生を未然に防ぐことにつながることは、ニューヨーク市や札幌市の例を見ても明白です。

 そこで、本県においても、県民が安全で安心して暮らせる治安のよいまちづくりのため、「ブロークン・ウインドウズ理論」に基づいたいわゆる街頭犯罪対策を提案するものですが、県警におけるこれまでの犯罪対策をどのように総括し、今後どのような方針で治安の維持向上に取り組んでいこうとお考えなのか、ご所見をお伺い致します。


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