<ゲーム脳とその予防> 日本大学教授 森昭雄レポートより抜粋
ヒトの脳には、人格形成にかかわる「前頭前野」と呼ばれる場所があり、ちょうど額の内側に位置します。一時的な記憶に関係しており、創造性や理性、意志を決定する場所でもあり大変大切なところです。
毎日1〜2時間以上テレビゲームをしている人から脳波を測定してみると、前頭前野のβ波が低下しています。さらに長時間行っているとβ波はまったくでなくなってしまいます。
ゲームという空想の世界では、現実では出来ないことが簡単にでき、常に自分が主人公になれます。しかし、画面との非言語的な空想の世界と現実の世界とが区別されないまま成長すると、社会のルールの中で我慢したり、人と上手に接したり協調することが困難になり、自己の世界から抜けられなくなってしまうことがあります。
感情のコントロールがきかず、キレやすくなり、前頭前野が発育不全になり、理性や創造性に欠け、将来の計画を練ることが出来ない無気力人間になりやすくなります。
対策として、読書や音楽鑑賞、書道、歩行、ジョギング、お手玉などが良いようです。リズミカルな運動はセロトニン神経を活発にさせ、脳内の働きを改善します。どうしてもゲームをやめられない人は週末に是非、読書などをおすすめいたします。
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